サラサラでフワフワ
獣人タイガーは、獣の姿でいることの方が多い。
お風呂も勿論獣の姿だ。
「タイガー痒いとこはないか?」
タイガーは、気持ち良さげに体を洗ってもらっていた。
パーパとヒーローに出会って心を開いたタイガーは、その頃から体は常にパーパに洗ってもらっていた。
パーパの手は、優しくタイガーを洗う。
「ほらタイガーお湯かけるぞ」
「ぐるぅ」
タイガーは、喉を鳴らしそれを待つ。
お湯をかけてもらったタイガーは、体を振って水滴を飛ばす。
「こらタイガー飛ばすな」
「がるぅ」
そして、獣の姿のままお湯に浸かるのである。
「パーパ」
「なんだいヒーロー」
「どうしてタイガーを洗うの?」
「ん、だってノミとかいたらヒーローがタイガーに抱きつけないだろ」
「そっか」
「そうだよ」
完全にタイガーは、ペットとして扱われている。
「パーパが洗ってくれるから、タイガーにノミいない」
タイガーは、気持ち良さそうにお湯に使っている。
お風呂から出るとタイガーは、パーパに体を拭いてもらう。
パーパは、先にヒーローの体を拭くのでタイガーは順番を待つ。
「おっし、次はタイガーな」
「がう」
柔らかいタオルで拭いてもらい、後は自然乾燥だ。
それだけでタイガーの毛は、サラサラでフワフワになるわけではない。
夜、タイガーは就寝前パーパにブラッシングをしてもらう。
パーパの胡座の上に座りブラッシングされながらタイガーは、気持ち良くてウトウトとしてしまう。
「ほらタイガー寝ていいぞ」
ブラッシングが終了するとタイガーは、ヒーローの傍にトコトコと歩み寄る。
そしてヒーローの枕になるように寄り添って眠るのである。
タイガーの毛は、サラサラでフワフワなのでかなり気持ちが良い。
これをほぼ毎日タイガーは、パーパにしてもらっている。
ちなみに人型でも同じだ。
なぜならタイガーは、自分で髪や体を洗えない。
パーパが洗った方が早いのだ。
タイガーは、完全に飼い虎として生活している。
「俺がしたくてしてるんだから気にするな、タイガー」
パーパが優しく微笑むから今日もタイガーは、パーパに甘えるのである。
終了
平成20年10月17日