どんとこい 10
仲良く二人で話して俺ちょっと寂しいかも。
忘れてたけど俺ってば記憶無くしてたんだってばよ。
シノってばなんも聞かないし、俺も気にしてなかったもんな。
そっかぁ、俺とシカマルとシノって世間で言う幼馴染って感じなんだ。
?
ていうことは、シカマルは俺のこと知ってたってことだよな?
じゃ、なんで最初あんなに素っ気なかったんだろう。
俺ってば、本当に嫌われてんの:泣
それって、悲しいってば。シノとは、あんなに仲良く話すくせにぃ!
夕飯できたんだけど二人で仲良く話してんの邪魔しちゃ悪いかな?
「できたってばよ。」
二人して同時にそんな勢いよく振り向かないで欲しいってば。
「いい匂いだな。」
「ナルトの料理の腕は、たしかだからな。」
へへぇ〜・・・なんかそう言われると照れるってばよ。
「お前ナルトの手料理食べたことあんのか?」
「あぁ、ナルトが一人で食べるより誰かと食べた方が美味しいというのでな。」
うん、そうだってばね。やっぱり一人よりは誰かいた方がいい。
「そういや、ナルト。今日の朝飯と昼の弁当ありがとな。」
「食べてくれたんだ。」
「あぁ、美味かった。」
嬉しいってば。かなり嬉しいってば。
シカマルが俺の作った料理美味しいって言ってくれた。
俺ってば、そんなにシカマルに嫌われてない?
どうだろ。やっぱりちゃんと聞いた方がいいってばね。
だって、これから一緒に暮らすんだからわだかまりがあると駄目だってば。
「シカマル?」
「なんだ。」
「俺のことまだ嫌い?」
「ハァ?」
「ほぉ〜・・・シカマルは、ナルトが嫌いだったのか?」
「な、なに言ってやがるシノ!」
わぁわぁ、いきなり立ち上がると危ないってシカマル。
「ナルトもだ、なんで俺がナルトを嫌いなんだ。」
「だって・・・関わるなって。」
目尻に涙を溜め出したナルトにシカマルは、自分の言葉少なさを恨んだ。
「俺は、面倒なことが嫌いなんだ。」
「嫌い?」
「お前が嫌いなわけじゃない。」
「本当?」
シカマルが俺のこと嫌いじゃないって、マジ嬉しい。
「良かったな、ナルト。」
隣りに座っていたシノが俺の頭を撫でてくれる。
「おう!」
「俺は、ナルトが幸せならそれでいい。」
シノってば時々よくわかんないこと言うってば。
なんでシカマルは、ソッポ向くの?
「シノ?」
「時々遊びに来てもいいか?」
「当然だってば、来る時は言って。シノの分も食事用意するからさ。」
「大丈夫だ。買い物から付き合うからな。」
シノってば、中学の頃から買い物に付き合ってくれていい奴だってば。
「俺が付き合うからいい。」
「お前は忙しいのだろう。」
忙しい?
「シカマルってば忙しいの?だから朝起きれないほどなの?」
「昨日仕上げたから問題ない。」
「何を?」
「ほぉ、やっと卒業するのか。」
「なんでお前がそれを知ってる。」
「知らなかったか。学部は違うが俺はもう卒業してるからな。」
「な!」
二人とも卒業してんだ・・・って何二人もなの!
「え・・・っと、卒業って大学?」
だから、二人していきなり振り向かないでってば。それも同時にさ。
「なんで・・・ナルト。」
「二人も大学卒業してんだ。」
「「二人も?」」
何?なんでそんなに驚いてんの。
「ナルト・・・お前まさか・・・」
「俺ってば小学生の時に卒業してるってばよ。」
「なんで今更普通の学校に通ってんだよ。」
む〜なんでシカマルがそんな面倒くさそうな顔すんのさ。
「だって・・・普通の学校生活送りたかったんだもん。」
シノってば、なんで固まってるってば?
「ったくよ。」
シカマルもなんなんだってば!二人してなんか失礼だってば!
「まぁ、いい。」
「そうだな、結果的に俺はナルトと暮らせるわけだし。」
だから、なんだってば!
「俺が幸せにしてやるよ、ナルト。」
「そいうわけだ。幸せにしてもらえナルト。」
ハァ?もっと俺にわかり易く言って欲しいんですけど。
「俺が嫌いか、ナルト。」
いきなり何言ってんのシカマル。
しかも、えらい真剣な顔で・・・格好良いってばv
言ってもいいの?迷惑じゃない?
俺がチラッとシノを見るといつもと同じ穏やかな笑みをくれた。
だから、俺は素直に言えたのかもしれない。
「好きだってばよ。」
「俺もナルトが好きだ。だから幸せにしてやる。」
それって喜んでいいんだってばね。
「思う存分喜べばいい。」
本当シノってなんで俺の考えてることわかんの。
「うん!幸せにしてもらうってば。ほんで俺も幸せにしてあげる。」
一緒にいてくれる友達がいて家族兼恋人まで出来て俺って本当に幸せだ。
父・・俺ってば幸せだってばよ。
完
平成16年11月16日