ほろ酔い　わぴこ＋葵＋秀一

寒い夜、風がガタガタと窓ガラスを鳴らす。

部屋の中では、ストーブが焚かれそのストーブの上では、甘酒が温められていた。

「美味しいねぇ。」

炬燵に入って甘酒を飲んでいたわぴこがそれはもう幸せそうに言った。

「やっぱり冬は、炬燵にストーブに甘酒だな。」

「だよねぇ。」

葵の言葉にわぴこも嬉しそうに頷く。

「二人とも飲み過ぎないようにね。」

「おぅ。」

「はーい。」

秀一の言葉に素直に返事をする二人は、すでにほろ酔いだ。

元々、お酒が得意ではない二人だが甘酒だけは美味しいと感じることができた。

「秀ちゃん。」

「ん？」

「お餅食べたい。」

「おっ、俺も食べたい。」

「はい、はい。」

秀一は、立ち上がり残り少ない甘酒を三つのマグカップに均等に分けた。

そして、今度は甘酒の代わりにストーブの上にアルミホイルの敷いてその上にお持ちを乗せた。

「お餅につけるのは自分で準備しなよ。」

「はーい。わぴこはきな粉と海苔にしようっと。」

「俺は、砂糖醤油と海苔だな。」

「秀ちゃんは？」

お餅を焼く秀一にわぴこが声をかけた。

「そうだなぁ、僕は両方かな。」

秀一がそう言ったので、わぴこと葵は、きな粉と砂糖醤油と海苔を大量に準備して炬燵の上に置いた。

後は、お餅が焼けるのを待つばかりである。

終了